膨大な動画から目的の動画を探し出す - 2時間半で完成した動画発掘システム開発事例

膨大な動画から目的の動画を探し出す - 2時間半で完成した動画発掘システム開発事例

はじめに

動画データは気づかないうちに膨大な量になっていきます。仕事の記録動画、プロジェクトのデモ動画、過去の制作素材...。きちんとフォルダで整理していても、いざ「あの時の動画」を探そうとすると、途方に暮れた経験はありませんか?

私自身、数年分の動画データが蓄積されていく中で、「確かにこのどこかにあるはずなんだけど...」という状況に陥りました。

動画ファイルは、テキストファイルと違って中身を一瞬で確認することができません。1本ずつ再生して確認するには膨大すぎる。ファイル名だけでは内容がわからない。結果として、必要な動画が見つからず、諦めてしまうことも少なくありませんでした。

この課題を解決するため、動画発掘システムを開発しました。

そして、このシステムを使って実際に目的の動画を発見するまでにかかった時間は、システム開発も含めてわずか2時間半でした。

解決したかった課題

動画ファイルの「見えなさ」という根本的な問題

動画データの管理における最大の課題は、ファイルを開かなければ中身がわからないということです。

テキストファイルなら、ファイル名やフォルダ構造である程度内容を推測できますし、検索機能も使えます。しかし動画の場合は:

  • ❌ ファイル名だけでは内容がわからない(video_001.mp4のような命名も多い)
  • ❌ 1本ずつ再生して確認するには時間がかかりすぎる
  • ❌ 数百本、数千本となると、物理的に確認不可能
  • ❌ サムネイル表示機能はあっても、それが動画のどの部分かわからない

結果として、「確かにどこかにあるはずなんだけど...」と諦めてしまうことになります。

私が直面していた具体的な状況

私の場合、以下のような状況でした:

  • 複数年にわたる動画データが蓄積
  • サブフォルダで整理はしているが、階層が深い
  • プロジェクトフォルダ(YYYYMMDDの8桁数字命名)も混在
  • 目的の動画は「確実に存在する」が、どこにあるかわからない

フォルダを一つずつ開いて探すことも試みましたが、あまりの量に途中で諦めざるを得ませんでした。

システムの概要

開発した動画発掘システムは、2つのツールで構成されています。

1. サムネイル抽出ツール(mp4_to_jpg_extractor.py)

まず、すべての動画ファイルから自動的にサムネイル画像を生成します。

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主な機能

  • ドラッグ&ドロップ対応:動画フォルダをウィンドウにドロップするだけ
  • 再帰的検索:サブフォルダを自動的に掘り下げて全mp4ファイルを検出
  • 5枚のサムネイル生成:各動画の15%、25%、50%、75%、90%地点から抽出
  • フォルダ構造保持:元のフォルダ階層を保ったまま出力
  • スマートな除外機能:ファイル名に特定条件を含むフォルダ(プロジェクトフォルダ)を自動除外
  • 既存スキップ:2回目以降は既に生成済みの動画をスキップ

なぜ5枚なのか

動画の開始・中盤・終了だけでは内容を判断しにくいため、5枚のサムネイルを等間隔で抽出することで、動画の流れをより正確に把握できるようにしました。

2. Web一覧表示システム(Flask Webアプリ)

生成されたサムネイルを、ブラウザ上で快適に閲覧できるシステムです。

主な機能

  • フォルダ階層表示:元のフォルダ構造を維持して表示
  • 大画面サムネイル:5枚のサムネイルを縦に大きく配置
  • 500件単位ページネーション:大量の動画でもスムーズに閲覧
  • ダークモード対応:目に優しい表示切替
  • レスポンシブデザイン:PC・タブレット・スマホ対応

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技術構成

このシステムは、以下の技術で構築しました:

  • Python + OpenCV:動画処理とサムネイル抽出
  • CustomTkinter:デスクトップGUIアプリケーション
  • Flask:Webサーバー
  • Bootstrap 5 + Font Awesome:フロントエンドUI
  • 紺・グレー系カラーパレット:シンプル&ビジネスライクなデザイン

CustomTkinterを採用した理由は、ドラッグ&ドロップの直感的な操作性を実現するためです。Flaskは、Webのデザイン性と柔軟性を活かしながら、ローカルで動作させることで高速な閲覧を実現できます。

実際の使用感と効果

システム開発から発見までわずか2時間半

このシステムを開発したきっかけは、実際に「どうしても見つけたい動画」があったことです。

金曜日の夜、19時過ぎ。「そういえば、あの動画どこだっけ?」と思い立ちました。

  • 19:00過ぎ:課題認識「膨大な動画から探すのは無理だ」
  • 19:15-20:15:システム開発(サムネイル抽出ツール + Webシステム)
  • 20:15-21:00:サムネイル生成実行
  • 21:00-21:30:Web画面でスクロールして探索
  • 21:30目的の動画を発見!

システム開発も含めて、わずか2時間半で目的を達成しました。

視覚化の威力

動画ファイルを1本ずつ再生していたら、おそらく数日かかっても見つからなかったでしょう。しかし、5枚のサムネイルを縦に大きく並べることで:

  • ✅ 動画の内容を一目で把握できる
  • ✅ スクロールで高速に確認できる
  • ✅ フォルダ階層で絞り込みができる
  • ✅ 「これじゃない」という判断が瞬時にできる

視覚化することで、「探索不可能」が「探索可能」に変わったのです。

心理的な効果

単に効率的になっただけではありません。

「もう見つからないかもしれない」という不安が、「必ず見つかる」という確信に変わりました。実際、スクロールを続けていけば必ず辿り着けるという安心感がありました。

これは、フォルダを一つずつ開いて探すときには得られない感覚でした。

開発期間と工数

今回のシステムは、約2時間で実装しました(サムネイル生成時間を除く)。

開発がこれほど短時間で完了した理由は:

  1. 5年前の資産を活用:以前開発していたmp4→jpg変換ツールをベースに改良
  2. Claude Codeの活用:要件を伝えるだけで高品質なコードを生成
  3. Pythonの生産性:使い慣れた言語による開発スピード

過去の開発資産を活かせる体制を整えておくこと、そしてAIツールを効果的に活用することで、このような短期間での開発が可能になります。

応用範囲の広さ

このシステムの強みは、汎用性の高さにあります。

「大量の動画から特定の動画を探したい」というニーズは、様々なシーンで存在します。

個人での活用例

  • 家族の思い出動画:数年分の動画から「あの時の動画」を探す
  • 趣味の撮影素材:釣り、旅行、ドライブレコーダーなどの記録
  • 学習・講座動画:受講した講座の中から復習したい部分を探す
  • 過去の制作物:自分が制作した動画の中から参考にしたいものを探す

法人・業務での活用例

  • 動画制作会社:過去の素材ライブラリから類似シーンを探す
  • 教育機関:講義動画アーカイブの検索・管理
  • 不動産会社:物件紹介動画の整理と検索
  • 監視カメラ映像:特定の時間帯・イベントの映像を探す
  • プレゼン・デモ動画:過去の提案資料から再利用できる動画を探す

さらなる応用可能性

動画だけでなく、以下のような用途にも転用できます:

  • 大量の画像フォルダ:写真ライブラリの一覧表示
  • PDFファイル:サムネイル化して内容を視覚的に確認
  • 音声ファイル:波形画像を生成して内容を推測

「大量のファイルから特定のものを探す」という課題は、ファイル形式を問わず存在します。

開発のポイント:実際の使い方に合わせた設計

このシステムで特に工夫した点は、実際の使い方を想定した設計です。

フォルダ構造の保持

多くのツールは、抽出したサムネイルを単一のフォルダにまとめてしまいます。しかし、それでは元のフォルダ階層がわからなくなり、目的の動画に辿り着けません。

そこで、元のフォルダ構造を完全に保持する設計にしました。これにより、「確かあのプロジェクトの動画だったはず」という記憶を頼りに探索できます。

規則性をもったフォルダ名の自動除外

私の場合、例えば、趣味の動画、家族の動画はフォルダ名に異なるルールを付与するようにしているような方もおおいでしょう。私もそうでした。そこで、気息性をもったフォルダ名には該当の動画は間違いなく存在しないことから、処理対象から自動的に除外する仕組みも実装しました。

このような個別のワークフローに合わせた細かな調整が、システムの使い勝手を大きく左右します。

大画面サムネイル表示

当初は横並びの小さなサムネイルを想定していましたが、実際に使ってみると「もっと大きな画像で確認したい」というニーズが明確になりました。

そこで、5枚のサムネイルを縦に大きく並べるレイアウトに変更しました。縦スクロールは苦にならないため、視認性を優先した結果、探索効率が大幅に向上しました。

実際に使ってみて、必要に応じて改良を加える。このプロセスが、使えるシステムを作る上で重要です。

お客様への提案

御社の動画管理課題を解決します

もし「うちでも大量の動画を管理していて困っている」というご状況でしたら、12万円からのご提案が可能です。

このシステムの開発で最も重要なのは、御社の実際の動画管理のやり方を理解することだと考えています。

それぞれの会社様に最適化したシステムを

動画管理の方法は、会社によって様々です:

  • フォルダの命名規則
  • 階層構造の深さ
  • 動画の種類や用途
  • 検索したい軸(日付、プロジェクト、担当者など)

これらを丁寧にヒアリングさせていただき、御社の既存のワークフローを壊さない形での最適解を一緒に設計・開発いたします。

このような機能追加も可能です

基本システムに加えて、以下のような機能も実装できます:

  • タグ付け機能:動画にタグを付けて分類・検索
  • メタデータ表示:撮影日時、再生時間、ファイルサイズなど
  • キーワード検索:ファイル名やフォルダ名での絞り込み
  • お気に入り登録:よく見る動画をブックマーク
  • クリップボードコピー:動画パスを簡単にコピー
  • 複数の抽出枚数:用途に応じて3枚、10枚など変更可能
  • クラウド対応:チームで共有できるWeb版

開発の流れ

  1. ヒアリング:現在の動画管理方法と課題をお聞かせください
  2. 要件定義:御社に最適な機能と仕様を一緒に考えます
  3. 開発:Claude Codeを活用した迅速な開発
  4. テスト・納品:実際に使っていただきながら調整
  5. 運用サポート:導入後のフォローアップ

スピード感を持った開発が可能ですので、お気軽にご相談ください。

おわりに

「動画が膨大すぎて、目的の動画が見つからない」

この課題は、動画を扱うすべての人が潜在的に抱えている問題ではないでしょうか。

今回開発した動画発掘システムは、視覚化によって「探索不可能」を「探索可能」に変えるという、シンプルながらも強力な解決策です。

実際、私自身がこのシステムによって、システム開発も含めて2時間半で目的の動画を発見できたという事実が、その効果を証明しています。

もし同様の課題をお持ちでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。

御社の動画管理の実情に合わせた、最適なシステムを、誠実に、スピーディに開発させていただきます。

「探せない」を「探せる」に。
「諦める」を「発見する」に。

動画発掘システムが、御社の業務効率化に貢献できれば幸いです。


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