4年間の悩みが2500円で解決した話 - USB Wi-Fi子機交換記

4年間の悩みが2500円で解決した話 - USB Wi-Fi子機交換記

はじめに

久しぶりに「なんで今まで我慢してたんだ?」と思える問題解決を体験したので、備忘録として残しておく。キッチンのデスクトップPCで4年間悩まされ続けたインターネット接続問題が、たった2500円のバッファロー製USB Wi-Fi子機で一発解決した話だ。

問題の概要

環境: キッチンのデスクトップPC(有線LAN配線不可能な構造)
接続方法: USB Wi-Fi子機
症状: 再起動直後は正常だが、使用中にWi-Fi接続が切断され、一度切れると再起動以外では復旧不可能

4年間の苦悩

当初、USB Wi-Fi子機の接続は安定しており、速度もそこそこだった。「まいっか」という軽い気持ちで使い始めたのが運の尽きだった。

最近になって症状が顕著になってきた。作業中に突然インターネットが切れ、USBの抜き差し、デバイスマネージャーでのドライバー再読み込み、Wi-Fi設定の削除・再設定など、あらゆる手段を試しても復旧せず、結局は再起動するしかない状況が続いていた。

ベテランの落とし穴

PC歴30年以上の経験が、逆に問題解決を妨げていた。「PCの不具合なんて昔から当たり前」「この程度の問題は仕方ない」という諦めモードが染み付いていたのだ。

AIとの対話を通じて客観的に問題を整理すると、明らかに異常な状態だということが見えてきた。経験豊富だからこそ、本来なら簡単に解決できる問題を「仕様」として受け入れてしまっていたのは皮肉な話だ。

迷走の始まり

問題を認識してから、いくつかのUSB Wi-Fi子機を試してみた。しかし、どれも「五十歩百歩」で根本的な改善には至らなかった。

これで完全に迷走が始まった。「複数のWi-Fi子機で同じ症状が出る = PC本体またはOSの問題」という診断パターンが頭をよぎり、「本体買い替え?」「OSクリーンインストール?」と、大掛かりな解決策ばかり考えるようになってしまった。

あっけない解決

症状があまりにひどくなったある日、思い切ってバッファローの「それなりによさそう」なUSB Wi-Fi子機を購入した。価格は2500円程度。

取り付けてみると...ベラボーに調子が良い。安定性も速度も申し分なし。4年間の苦悩が一瞬で解決してしまった。

得られた教訓

技術的な気づき

  • USB Wi-Fi子機の劣化は想像以上に深刻:見た目には問題なくても、内部的には大きく性能が劣化している
  • 「五十歩百歩」の罠:安価な製品同士では差が見えにくいが、適正価格の製品との差は歴然
  • メーカー選択の重要性:国内メーカーの安定性は伊達ではない

認知バイアスについて

  • 経験の副作用:ベテランほど「慣れ」で問題を見過ごしがち
  • 諦めの固定化:「昔のPCは不安定で当然」という思い込みが現代でも働いてしまう
  • 客観視の価値:AIとの対話など、第三者視点で問題を整理することの重要性

問題解決のアプローチ

  • 段階的診断の落とし穴:複数の安価製品で同じ症状が出ても、それが本体側の問題とは限らない
  • 適正投資の重要性:最初から「それなりによさそう」な製品を選ぶべきだった
  • 我慢のコスト:4年間のストレスを考えると、早期解決の価値は計り知れない

まとめ

今回の件で改めて感じたのは、「経験」が必ずしも正しい判断を導くとは限らないということだ。特に技術の進歩が早い分野では、過去の経験に囚われすぎると、シンプルな解決策を見逃してしまう可能性がある。

また、「安物買いの銭失い」という言葉があるが、今回は「安物使いの時間失い」だった。2500円の投資で4年間の問題が解決するなら、もっと早く決断すべきだったと反省している。

技術的な問題解決において、時には立ち止まって「そもそもこの状況は正常なのか?」を客観的に問い直すことの大切さを、改めて実感した出来事だった。


2025年6月11日 記